食に対してこれといってこだわることがない私だが、ただ一杯の美味しい珈琲を飲むことを唯一の愉しみにしている。だからといって何処其処の店の珈琲が美味いからといってその店まで参じて味を試すという気が起こることはない。でもせめて部屋でなんとか美味しい珈琲を愉しみたい気持ちだけは変わることがない。おそらく珈琲器具にこだわる人から比べれば少ないほうだと思うが、なんだかんだで数年振り返ってみたらこれだけの珈琲器具が手元にあり並べてみた。
一列目はペーパードリッパー(メリタ、ハリオ、KONO)、二列目はガラスサーバー(ハリオ)、フィルター式ドリップコーヒーメーカー(CHEMEX)、フレンチプレスコーヒーメーカー(bodum)、三列目は頂き物の電動コーヒーミル(EUPA)、手動コーヒーミル(PORLEX JAPAN)、コーヒーケトル(タカヒロ)、コーヒーメーカー(siroca)、他にサイフォン式コーヒーメーカーがあったが紛失。
手元にある器具のうちお気に入りのがいくつかある。
まず、ペーパードリッパーのハリオV6(左下)は、円錐形で一つ穴、そしてスパイラル状のリブをひねってドリッパー面と濾紙の間に微妙な隙間ができネルドリップに負けない抽出力が出てくる。早めに注げばクリアな味、じっくり注げばコクのある味に自分好みで抽出できる。2010年バリスタ世界チャンピォンが使って世界に知られたペーパードリッパーである。実はネルドリップも欲しいのだが衛生面など保管が大変なので諦めている。
siroca社製のコーヒーメーカー(右下)はクレジットカードのポイント交換で手に入れた。まずデザインがいい。機能面でもミルから抽出までおまかせ、豆カスの始末も簡単でいい。
CHEMEX社製のドリップコーヒーメーカー(右中)はドリップ部分とサーバー部分が一体になった紅茶やハーヴ茶も楽しめる耐熱ガラスの器具である。木製のグリップと締め革ひもが気に入っている。抽出の出来具合もいい。なにしろ抽出している間、この器具を眺めているだけでうっとりする。
タカヒロ社製のケトル(右上)は注ぎ首の細さと曲がり具合、注ぎ口の切り先具合、注ぎ早さをコントロールしやすい把手の形など全体のバランスがいい。浅草合羽橋商店街の珈琲器具専門店でいろいろ比べて選んだ逸品である。
最後(左上)にいま一番気に入って使っている器具たちである。
まずbodum社製フレンチプレス、これもクレジットカードのポイント交換で手に入れた。ペーパー式ドリッパーの場合珈琲豆の旨味が含む油脂分がペーパーに吸い取られてしまうが、フレンチプレスで抽出すると雑味も少なく珈琲の本来の旨味がストーレートに口の中でひろがり、香りが鼻に抜けていく。
次にニトリのキャニスター、ちょうど200グラムの珈琲豆が入るし冷蔵庫の中でも邪魔にならない大きさ、開け閉めの金具も耐久性があり、蓋に豆の名前などホワイトボード用の筆記具でメモができて重宝している。
そして牧野潤さんの作品のカップ&ソーサ、色違いのセットも手に入れた。紅茶、日本茶、ハーヴ茶、スープ、プディング、お汁粉、茶碗蒸し、グラタンなんでも対応できるカップ&ソーサである。
さて今日も大門美鈴珈琲で中煎り焙煎してもらったコロンビア豆をこの珈琲器具で一杯愉しむことにしよう。