一人静と二人静

ヒトリシズカ
一人静

この花は一昨年5月に函館山で咲いていた一人静である。山登りをしていらしたご夫婦の会話が耳に入りはじめてこの花の名前を知った。

あとから分かったのだが、一人静は私の誕生花でもあり今日がその日にあたる。さらにこの花の名前が私の暮らしぶりに呼応していていささか因縁めいて可笑しくさえ思う。昨年もこの花に会いに函館山に登ったが見つからなかった。今年こそはと5月になるのが待ち遠しい。

ところで、花穂が2本あると二人静だということも知り、二人静という花の名前からなぜか数年前に観たフランス映画の「愛、アムール」の映像が頭に浮かんだ。

映画は室内劇を思わせるように静かに淡々と老夫婦のやりとりが推移していくが、やがて夫は日を重ねるごとに病が重篤になっていく妻を人の手を借りず頑なに自分で介護を続ける。しかし介護をする夫と介護をされる妻の間に生ずる精神的葛藤を経た末の絶望の果てに夫は或る行為を決意する。

究極の夫婦愛とはなにかを考えさせられる映画であった。夫ジョルジュを私の好きな俳優ジャン・ルイ・トランティニアンが、妻アンヌをエマニュエル・リヴァが好演している。

愛、アムール:https://youtu.be/y3Oc2pbvLrk

2件のコメント

  1. 実は私も昨年夫婦で函館山に久しぶりに登りました。確かに函館山は山草の宝庫と言われるだけにその通の人には勉強になり面白いと思います。私たちには草花を愛でるような感性の余裕もなくひたすら、頂上を目指して息を切らして登ったのを覚えています。
    ただ一つ途中でトリカブトを見つけて危ない、危ないと言って避けて来ました。

    1. 函館山のテレビドキュメンタリーをかなり以前に放映されて、草木、小動物、野鳥の生育が保たれていることに驚いたことを覚えています。
      実際に登ると豊かな自然を肌で感じますね。
      明治30年代に函館山に要塞が設備されて一般人の入山が禁止されていたことが自然の保全に繋がっていたようですね。

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