友人から譲っていただいた「函館むかし百話」の中にある未完成に終わった旧戸井線の話を読んだ。1924年(大正13)に津軽海峡防備のため当時の戸井村汐首岬に津軽要塞基地建設と要塞建設のために物資輸送を担う軍事鉄道敷設の計画があった。計画路線は函館本線五稜郭駅から五稜郭公園裏、湯の川を経由して海岸線を通り、戸井要塞までの全29.5㎞である。しかし太平洋戦争の戦局が悪化し、物資調達が困難になり完成間近の1943年(昭和18)に線路の敷設前に工事は中止となった。今は戸井汐首岬付近にコンクリート製のアーチ橋が遺っていて当時の計画を偲ばせている。
その旧戸井線の計画路線の一部で今は川原緑道と呼ばれている遊歩道を歩いてみた。
今日はとても良い天気、住宅地を縫うように歩く川原緑道はとても気持ちの良い遊歩道だった。そして起伏のある地形のため直交する道路や河川に様々な橋が架かっていて変化に富んだ風景だった。おそらく当時の造成工事も大変だったのではないだろうか。もし旧戸井線の線路が敷設されていたら全く違った風景になっていただろうと思い描きながら川原緑道を歩いた。
沖崎さん、ご無沙汰しております。私も実家が本通のこの川原緑道のすぐそばなので、昨年実家に帰省した時に、徒歩で終点のトラピストまで歩きました。ここ、素敵ですよね。
荒谷さん、ご無沙汰しています。
僕も川原緑道が大好きになりました。
函館は有数の観光地で見どころの多い街ですが、ここは生活に密着した市民のための癒しの空間だと思います。