ジェームズ・ディーン

先日、衛星放送で映画「理由なき反抗」を観た。「エデンの東」もいままで三回くらいは観ているが、ストーリーは殆ど覚えていても飽きることはない。

この二つの映画を初めて観たのは中学生のまだ反抗期に入るにはまだ早い頃だったと思うが、ジェームズ・ディーン(1931.2.8〜1955.9.30)が演じる思春期の若者のやるせない心の綾に自分の心が同期したような記憶がある。

純粋な愛情への渇望、あの上目遣いの眼差し、偽悪的な振る舞い、事あるたびの反抗は脆く砕けやすいガラスでできた心の発露なのか。映画の役を超えてジェームズ・ディーンその人こそが繊細なガラスの心を持つ存在としていまも私の中に投影する。

この二つの映画が公開された年に自動車事故で死亡した。生前は自分の死を予感するような謎めいた言動もあったようであるが、実像と虚像が交錯するなかでジェームズ・ディーンがあの眼差しで微笑んでいるようでもある。

舞台俳優のためのアクターズスクールに入学していて同期にポール・ニューマンやマーロン・ブランドがいたというが、もしジェームズ・ディーンが生きていたらどんな老俳優になっていただろう。いや24歳のままのジェームズ・ディーンでよかったのかもしれない。

2件のコメント

  1. 剛君のブログを毎日楽しみに待っている。それにコメントを出さなくても良いのに出してしまう。一緒にその思いに共鳴、共有しようとする同世代を生きてきた者同士の連帯感を感じながらみている。
    今日のブログは映画の事であるが、昔日本では日本の映画を「邦画」、外国の映画を「洋画」と呼んでいた。
    邦画の思い出にあるのは俗に言う時代劇のチャンバラである、又「南の島に雪が降る」「二等兵物語」も小学校に上がる前に見たきがする。洋画では「南太平洋」、シドニーポワチェの「野のユリ」が想い出に残っている。
    飲みながら話をしたらこの話題だけで朝まで話が出来るのではないか。記憶に大分、霧がかかってきているが。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。