情報について

今年は世界が新型コロナウイルスの感染によって心理的不安と社会的混乱に覆い尽くされ、感染終息の兆しも見えないまま新しい年を迎えようとしている。

私が新型コロナウイルス感染について意識し出すようになったのは今年の2月か3月だと思う。その頃からさまざまなメディアで新型コロナウイルス感染についての情報が頻繁に流されていた。そしていわゆる専門家という人たちが新型コロナウイルス感染について其々の立場から千差万別の説明をし、さまざまな指標の数字が横溢し続けている。

確かに新型コロナウイルス感染は世界中の関心事だからメディアはさまざまな視点から情報を提供するのは当然だというのはわかる。しかし、私の拙い理解力に原因があるのかもしれないが、見えざるウイルスについての専門家たちによる限定的専門の知見が百花繚乱し、時々刻々と変化する感染データの相対的数字が日々飛び込んできて横溢する諸々の情報を消化できず制御不能になっている自分を感じる。

私は心理的不安や社会的混乱の原因は新型コロナウイルス感染だけにあるのではなく、日々提供される情報の様相そのものにあるように感じている。今に生きる私たちは新聞、テレビ、ラジオ、雑誌、S NS、動画配信など様々なメディアが発信する虚実交々の情報から意識的に逃れるのは中々困難である。

大袈裟な言い方をすれば、余程しっかりとした自覚と真贋力を持たなければ横溢する情報に溺れてしまう危険すらある。

おそらく新型コロナウイルス感染はいつか終息するだろうが、さまざまなメディアから提供される情報はこれからも更なる増殖力と伝播力で私たちを覆い尽くすだろう。

私は新型コロナウイルス感染よりも横溢する虚実交々の情報の方がよほど怖い、、、と同時にこのブログもひとつの情報だという自己矛盾を感じつつ。

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