入院

今月14日昼過ぎから入院することになった。左副鼻腔炎のため内視鏡による手術を17日朝一番に受けた。手術前日に担当医師から丁寧な説明があり、安心して手術当日を迎えることができた。全身麻酔によって手術の状況は全くわからない内に医師からの終了の呼びかけで麻酔から覚醒した。

術後は多少患部の痛みはあったものの手術当日の夕方には殆ど痛みが無くなり、出血は19日午前中にはほぼ止まった。今日から朝晩2回鼻と喉の炎症を和らげる吸引と鼻洗浄が始まった。吸引をすると呼吸もスムーズになり、洗浄をするとこびりついた血の固まりなどが流されていく。この状態なら予定通り退院できそうである。

病室朝食

今朝の食事はお粥、お麩の味噌汁、煮物、昆布の炒め煮、インゲンの胡麻和え。術後は朝昼夕ともお粥続き、障子貼りよろしく消化器官がベタベタと粘着されそうであったが、今日昼食からは通常のごはんになり一安心。

ベッド
ベッド
スチーム暖房
スチーム暖房
スプリンクラー
スプリンクラー
廊下
廊下

この病院は昭和5年に開院し、昭和48年に今の建物に改築している。ベッド、スチーム暖房、配管剥き出しのスプリンクラー、廊下の雰囲気、等々全てが懐古的な感慨さえ覚えて私は好ましく思った。

ベッドは頭部、脚部ともリクライニング式、スチーム暖房はとても暖かく、スプリンクラーは各ベッド上に設置、廊下にある防火戸の開閉が分かるようにマークがされている。また、医師、看護師の患者への対応も頗る宜しく感じられ、ハード、ソフトともきちんと病院として機能している。

 

 

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入院中2冊の文庫本を読んだ。その内の一冊「倫敦塔 幻影の盾 他五編」は漱石が嗜んだ漢文と英文学の素養あらばこその一冊といえる。漢文調で英留学体験、アーサー王時代の創作などが編されているこれら七編の作品は「吾輩は猫である」と同時期に著されているという。「吾輩は猫である」の日々の暮らしをユーモアを混じえているのに対して歴史物語や記憶に潜む深層の語りなど過去の事象を硬質で美しい筆致で書かれている。然し難解な言語が至る処にちりばめられていて苦心して調べながらの読書だった。「幻影の盾」から一つだけ心に留め置いた言葉が「懸想(けそう)」、この歳になると無縁ではあるが。

 

4件のコメント

  1. 今.田中祐士君からのメールを見ました。前に鼻の手術をする
    と言っていたのを思い出しました。何気なく聞いていたので忘れていました。
    どこの病院ですか?私も時間がありますのでお見舞いに行きたいと思います。
    知らせてください。それから、夏名漱石の倫敦塔、懐かしく覚えています。高校の漢字の
    授業で初めてこの字を解りました。それから懸想の意味は辞典を調べましたが私の辞典
    にはありませんでした。知らないのが良いのかも分かりません。それでは       

    1. 冨野君、コメントありがとうございます。もう直ぐで退院ですからお見舞いはなしということで、それより退院後しばらくしたら忘年会でもやりましょう!

  2. コメントします。冨野君にブログの事メールしたので彼から書き込みあったようですね。病院での様子etc拝見して、元気そうで安心しました。退院して落ち着いたらまた会いましょう。お大事にしてください。 裕士でした。

  3. 裕士君、ありがとうございます。
    ブログを見て頂いて嬉しいです。
    又会いましょう!

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